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金利・市場

金利が1%上がると物件価格は約12%下がる――2026年に押さえておくべき金利感応度の考え方

住宅ローン金利が1%上昇すると、同じ月返済額で買える物件価格は約12%下落します。利上げ織込みで2025末成約価格は3〜5%調整の試算と、過去の利上げ局面の事例を解説。

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不動産市場で2026年に最も意識すべきテーマは金利です。日銀の利上げペースが本格化する中、「金利が1%上がると物件価格はどれくらい影響を受けるのか」を肌感覚で持っておく必要があります。

結論から言うと、住宅ローン金利が1%上がると、同じ月返済額で買える物件価格は約12%下がります


計算根拠(35年元利均等)

5,000万円の物件を頭金500万円・住宅ローン4,500万円・35年元利均等で借りた場合、金利別の月返済額は以下のとおりです。

金利月返済額同じ月返済額で借りられる金額
1.0%12.7万円4,500万円
1.5%13.8万円4,141万円(-8.0%
2.0%14.9万円3,820万円(-15.1%
金利+1pt基準月返済額維持約-12%

「同じ月返済額で買える物件価格は約12%下がる」のは、4,500万円借りたい場合、金利1.0→2.0%で月返済額が約2.2万円増になるためです。月返済額を維持しようとすると、借入額を約540万円下げる必要があります。


売主視点の影響

価格を下げないなら、買い手の数が減ります

買い手の予算は月返済額で決まることが多く、金利が1%上がると同じ月返済額で買える物件価格は12%下がります。逆に言えば、価格を据え置けば、その物件を月返済額の予算内で買える層は約10%減少します。

中古マンションの場合、こうした買い手の減少は成約までの期間(在庫日数)に表れやすく、価格が硬直的なほど成約までの期間が長期化します。


過去の利上げ局面の事例

過去の利上げ局面で、不動産価格はどう動いたのでしょうか。

1989〜1990年(バブル末期、利上げ)

公定歩合は1989年5月の2.5%から1990年8月の6.0%へ約3.5pt上昇。住宅地公示価格は1990年から下落に転じ、1992年までに首都圏で約3割下落しました。

ただし当時はバブル崩壊と税制改正が重なっており、利上げ単独要因とは言い切れません。

2006〜2007年(量的緩和解除、利上げ)

2006年7月のゼロ金利解除、2007年2月の0.5%への引き上げにかけて、住宅ローン変動金利は約0.4pt上昇。中古マンション成約価格は明確な下落には至りませんでしたが、成約までの期間が約20日延びる動きが見られました。

2024〜2026年(マイナス金利解除、利上げ)

2024年3月のマイナス金利解除以降、住宅ローン変動金利は緩やかに上昇。2025年末の中古マンション成約価格は3〜5%の調整試算となっています(弊サイト集計)。


「金利が上がる前提で買う」べきか

既に金利が上昇局面に入っているのは事実ですが、急激な利上げ(一度に2pt以上)は当面想定されていません。実務的には以下のスタンスが現実的です。

  1. 変動金利で借りる場合: 金利上昇0.5〜1.5ptシナリオで返済額が許容範囲か確認
  2. 固定金利で借りる場合: 物件価格が高めでも金利リスクが固定される
  3. キャッシュ購入の場合: 金利感応度より、機会コスト(運用利回り)と比較

「金利が上がる前提で価格交渉する」のは合理的ですが、相場全体が織込みつつあるため、個別物件ベースで根拠を持って交渉する必要があります。


まとめ

  • 金利1%上昇で同月返済額の購買力は約12%減
  • 売主視点では「同じ価格で買い手が約10%減る」イメージ
  • 過去の利上げ局面では成約期間の長期化が先行する
  • 2025末成約価格は3〜5%の調整試算(既に織込み進行中)
  • 物件購入時は金利上昇0.5〜1.5ptシナリオでストレステストを

数字を肌感覚で持つことで、市場ニュースに振り回されにくくなります。


関連記事: 都心マンション利回り低下 / 住宅ローン金利推移グラフ / 利上げと地方政令市の影響

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